みをつくしのひとりよがり

2022/08/10にブログ名を変えました.仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

Phys

2024年大学共通テスト「物理基礎」の簡易メモ

遅ればせながら,物理基礎の問題も至極簡単にですが,メモを残しておきます. 第1問(小問集合) 順に,熱容量の問題,仕事とエネルギーの問題,電気量とは?の問題,エネルギー効率の問題です.最後の問題が,公式というよりは割合の問題としてちょっと戸惑っ…

2024年大学共通テスト「物理」のメモ

久しぶりに共通テスト(旧センター試験)の解説を書いてみます.今年の問題は,それぞれの大問の長さも長すぎることもなく,見やすかったんではないかなと思ってます. 第1問(小問集合) 問1(トルクの問題) いつもの「回す」問題です.点Aからの距離と力の積を…

「大学への物理」から「大学での物理」へ…(大学入試物理問題の数理)

むかしからなかったわけではないのですが,数学を使うことを意識した物理の大学入試問題問題が増えてきました.だいぶ長文とはなりますが,今年の入試問題を中心に過去のネタも織り交ぜながら,いくつかつらつらと書いてみようと思います.以下のお題に沿っ…

2020年センター試験物理のメモ

ニュースでもひつこく言われているように「最後の」センター試験が終わりました.いいんでしょうかね? 兎にも角にも,ちょくちょく補足を入れながら,いつもどおりつらつらと書いていきます.ひさしぶりの物理ネタなので,ちゃんと説明になっているのか不安…

2019年センター試験物理のメモ

考え方のポイントを中心に,つらつらと書いてみます. 第1問 問1 運動エネルギーは大きさしかもちません.(スカラー量) 正しいですね. 運動エネルギーの変化→運動量の変化 運動量はベクトル量ですので,大きさは一定であっても,向きが絶えず変わるので一定…

キャッチボールの問題

今回は,ほとんど小学生の算数のような話をしていきます.移動をしながらキャッチボールをするという設定です. PさんとQさんの 2人が登場します.Pさんはボールを投げる人,Qさんはボールを受ける人になります. Pさんは以下の能力と条件を満たしてもらいま…

2018年センター試験物理のメモ

とりあえず解いてみました.以下つらつらと. 第1問 問1 運動量保存則からの計算ですね.完全非弾性衝突(反発係数が0)ですから力学的エネルギーは保存されませんね. 問2 音楽をやっていれば(2)は違う(周波数=振動数が2倍なので,波長は半分になる)ことはわ…

ニュートリノにまつわるエトセトラ

※2015/12/30 2回に分けて書くつもりでしたが,まとめることにしました.2015年は, 国際光年(IYL2015)だったり, 一般相対性理論誕生100周年だったり といろいろな記念の年になっていました. そして,「ニュートリノ振動の発見」に対するノーベル物理学賞の…

指向性と嗜好性

いつから書いてなかったのかも,忘れてしまうぐらいになってしまいました.今日は,「一言言いたい」的なことをつらつらと. 秋の日は釣瓶落とし といいますね.急に日が暮れるということで,夕刻の自転車事故が多くなる時期だそうです. 無灯火という法律違…

料理 de すうがく & ぶつり

西日本から関東あたりまでは梅雨明けをしたようですね.最近,ネタを揉む時間があまりないせいか,純粋な数学や物理の話に向くことが多かったようです.たまには「役に立つかはつゆ知らず」な生活じみたネタも書いてみようかと. 料理は科学だ と言った人が…

2015年センター試験物理は,いい問題

遅ればせながら,物理も解いてみました.なかなかいい問題ですね.公式や考え方をていねいに記して導いてくれるかと思えば,思わぬトラップが仕掛けられている.ゆえに,きちんと問うべきところは問うているが,しっかりとした物理的思考がないと満点は取ら…

式の評価~その3~

2つの式または事象を「比較する」という評価を考えてみたいと思います. 最速降下曲線 ボブスレーの話の最後で書いていた内容です.「どれだけの時間,早く着くか」といった量的なものは具体的に計算しなければなりませんが,力学的エネルギー保存則の式で位…

式の評価~その2~

先の回では,漸近線や極限値・近似値といったものを用いて評価することを考えました.ここでは,物理の公式と呼ばれるような式での評価を考えてみたいと思います. 物体の衝突 運動量保存則を用いる問題です. 右向きを正の方向として式を立てています.立て…

式の評価~その1~

ときに,高校生から「大学ではどういった勉強の仕方をすればよいのか?」「参考書はどんなのがありますか?」といった質問が聞かれます.やはり,高校での勉強はテストや入試試験で「結果」を出す必要があるため,数学や物理も定量的な答えを出すことがゴー…

次元を超えた世界へ?(次元解析)

先日のボブスレーの話 の中で,ちょこっと言葉として出したものです.ちょっと難しい言葉ですが,大事なことなので少し書いてみたいと思います.「次元」というと,相対性理論で出 てくる「4次元」,超弦理論で出てくる「26次元」,そしてルパンの相棒(これ…