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理系男子の独り善がり

仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

大は小を兼ねる?~空間図形と平面図形~

書きたいなあと思っているネタはあるのですが,ちょっと手が回ってません.今回は,以前に書いたネタの焼き直しをします.

 

1次変換の補足~その2~で触れていた図形の方程式に関する内容です.直線の方向ベクトルを空間図形の方程式の形に当てはめて求めるというものでした.ここをもう少し攻めていきたいと思います.

 

空間(3次元)と平面(2次元)の関係

ちょっと強引な表現ですが,空間を表すx,y,zという3つの成分から,z成分だけを取り去れば平面の世界になってしまいます.空間の代表的な図形からz成分を取り去ることを考えると,平面の図形は以下のようになります.

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意外と,球の方程式と円の方程式の関係が一番わかりやすいのかもしれませんね.以下では,残りの2つの図形を表す式を考えてみます.

 

直線の方程式

平面における直線の方程式は?と言われれば,

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もう少し高校数学らしく書けば,

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という形を思い浮かべるでしょう.しかし,以下のように表すのが,ほんとうに意味のある形になります.

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この形の3次元バージョンは,空間における直線の方程式として習う形です.

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それぞれの比の値をtとでも置けば,(x,y)または(x,y,z)の各成分がtをパラメータとした媒介変数表示として表されます.

そして,この「比の形」は,以下のような図形的な意味を表す式になっています.

この直線は定点 (x_0,y_0) or (x_0,y_0,z_0)を通り,
その定点から Delta x:Delta y=(x-x_0):(y-y_0)=a:b or Delta x:Delta y:Delta z=(x-x_0):(y-y_0):(z-z_0)=a:b:cという比を保って進んだ点の集まりを表している.

この「進み具合」が,まさに方向ベクトルなわけです.

 

平面の方程式

平面における直線の方程式で出てきた

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という形は,空間における平面の方程式

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に似ています.というか,同じ形ですね.ということは,同じような特徴を持っているはずです.それは「法線ベクトル」です.変数x,y,zの係数が,法線ベクトルの成分を表しています.

2つのベクトルを含む平面の方程式を求めるという問題が,たまにあります.このようなときには,2つのベクトルの両方に直交するようなベクトルを求めます.これが法線ベクトルになります.その計算は,下図のように「たすきがけ」の要領で求められますよというのが,高校数学のテクニックとして挙げられます.これは,ベクトルの外積の計算そのものです.

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点と平面(直線)の距離

公式を示すことをここではしませんが,すでに入試問題としても出されています(大阪大2013年文系).ポイントとなるのは,点から平面や直線に下した垂線です.つまり,垂線の足が,いま考えている点にもっとも近い点であるということです.その直観的なイメージを下図に示します.

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平面の場合は,球を円に置き換えればいいわけです.

空間における点と直線の距離は,上で与えられる公式には当てはまりません.しかし,考え方はそのまま当てはめることができます.

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ここでは,3次元→2次元と次元を落とすイメージで説明をおこないました.逆に,次元を上げていくというイメージも考えられるわけで,そのようにすれば,4次元,5次元という世界も考えられるようになります.ただ,実体がどのようなものかは,想像の域を出てしまいますね(苦笑).