先日のネタ*1*2に書いた【小問】2問の解答です.いつものごとく,細かい計算は略しています.
【第1問の小問】
問題:円周を 等分する点から異なる3つの点を選ぶとき,それらを結んでできる三角形が鋭角三角形となる確率を求めよ.ただし,は自然数とする.
まず,まではすぐに答えが出ますね.も簡単ですね.「1等分」という言い方も変ですが,「」がどのような数として定義されているのか,問題文をきちんと読むことも大事なことです.
次に,分母は「個の点から異なる 3つの点を選ぶ」わけですから,です.
ここからが本題です.円周上の点を扱う問題では,1つの点を固定して考えることが多いです.円順列なんかもそうですよね.ここでも,
- 1つ目の点をまず固定します.わかりやすいように,点を1つ目の点としておきましょう.
- 次に,2つ目の点を選びます.とりあえず,点とします.
- こうすると,3つ目の点がどこにあれば,鋭角三角形になるかがわかります.
となりますが,ちょっと流れを巻き戻します.というのは,2つ目の点を選ぶときに「分岐点」が存在するからです.どのような「分かれ目」かというと,
「3つ目の点をどこに選んでも,鋭角三角形を作ることができない場合がある」
というものです.下の図を見ないで,考えてほしいところです.
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(わからない人は,ちょっと考えてネ!という行間です)
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鋭角三角形ではないということは,鈍角三角形か直角三角形かであるということです.そうです,どうやっても直角三角形にしかならない場合があります.それは,点のちょうど反対側に点がとられるときです.このような点をとることができるのは,nが偶数のときに限られます.というわけで,nが偶数か奇数かで場合分けが必要であることがわかります.以降,と (は を満たす自然数)とします.
あとは,点を含む円の直径と点を含む円の直径とを考えることで,鋭角三角形を与える3つ目の点を決めることができます.
たとえば,(偶数)のときであれば,
- 3つ目の点は,点から点にある 個の点となります.
- 上で定義していませんでしたが,わかりやすいように としています(点から見て,右半分のイメージ).そして,のとき(左半分にあたる部分)にできる鋭角三角形は,すでに のときに数え上げられているので考える必要はありません.
- に対して,それぞれに 個存在するものを足し上げるわけですから,
- さらに,1つ目の点もから点までぐるっと回していきます.これは単純に 倍するだけです.が,このようにグルグル回して数え上げるときには,必ず「重複」して数えてしまうことに注意しなければなりません.よって,最後に3で割ります.
よって,が偶数のときは,
個の鋭角三角形を作ることができます.
同様にして,が奇数のときには,
となります.のままでも構いませんが,確率を求めるので,に書き戻しています.
最終的に,求める確率:は次のようになります.
や のときも,奇数,偶数の場合の式に当てはまるので,まとめてしまっています.意外と簡単な答えになったので,自分でもちょっとびっくりな感じです.
【第4問の小問】
問題:この群数列の「第 群の第 番目」となる点の座標を表しなさい.
第 群は,
- 「x座標とy座標の和が になる」と書いてあり,
- x座標は,から までの 個の値をとり得る.つまり,個の要素を持っている.
ということから,至極単純です.答えだけ,以下に記しておきます.