みをつくしのひとりよがり

2022/08/10にブログ名を変えました.仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

2017酉も,よろしくお願いいたします〜解答編〜

受験前の高校生であれば,15分ぐらい(できれば 10分)では答えを出して欲しいところです.見た目は整数問題っぽいですが,それだけでもないという問題です.

1) nを求める

要は,2017が何の 2乗となるのか?という話です.ある程度近い値を見つけて寄せていく感じになります.たとえば,

  • \sqrt{2048} = 32 \sqrt{2} \fallingdotseq 45.25
  • \sqrt{2000} = 20 \sqrt{5} \fallingdotseq 44.72

というあたりから攻めていけば,n=44は導けると思います.最後は,44^2 < 2017 < 45^2は示しておかないといけませんね.

2) \alphaの小数第1位

ここで考え込むか,とりあえず今ある条件式をいじってみるかで回答の可否が決まるような気がします.とりあえずいじってみます.
 \begin{align} \sqrt{2017} &= 44 + \alpha \\ \alpha^2 + 88\alpha -81 &= 0 \end{align}

当然のことながら,2次方程式が導かれました.\alpha = -44+\sqrt{2017}は,2つ解のうち「大きい方の解」になっています.そして,その解は 0と 1の間にあります.

また,小数第1位を求めるということは,
  \displaystyle{ \frac{m}{10} \leqq \alpha < \frac{m+1}{10} }

なる mを求めることに他なりません.

解は 2次関数と x軸との交点として与えられるわけですから,交点がどの区間にあるのかを探し出せばよいのです.f(\alpha) = \alpha^2 +88\alpha -81とおいて,

  • \displaystyle{ f\left( \frac{9}{10} \right) = - \frac{99}{100} < 0 }
  • f(1) = 8 >0

より,小数第1位は 9と求まります.1)での計算の様子から大きい方の数字になることは目星がつきますよね.当然のことながら,ダイレクトに 44.9^2 < 2017 < 45^2で示してしまうという手もあります.


2)の計算をしていて,気づいた人もいるかもしれませんが,2017=44^2+9^2という式が成り立ちます.また,2017^2=792^2+1855^2という式も成り立ちます.前半の式はどこかで出てきても不思議ではないなあと.
では,ちょっと短いですけど,いいお正月となりますよう.