2次試験はじまりました.なんとなくですが,計算力で勝負する問題が増えてきている気がしています.
やはり,課程が変わっているからなのでしょうか?
問題
を自然数,を
を満たす実数とする.このとき
を満たす の組 をすべて求めよ.
tanの加法定理が出てきますが,これは sinと cosの加法定理をそのまま割り算してしまえば導けます.
なので,わたしは tanの加法定理は覚えていません.
も加法定理を用いて計算し,ごにょごにょすると条件の式は
分母を払って整理すると,
となります.これを
- の 2次方程式ととらえるか
- 単純に の 1次式ととらえるか
が運命のわけれ道なのかもしれません.ここでは後者を選択してみます.
は自然数ですから,分子は分母で割り切れなければなりません.とすると,分子が 2で割り切れるために は奇数であることがわかります.そこで,(は自然数)として改めて代入すると,
となります.そして,は 1以上であるので,
2次不等式を解くと,これを満たす自然数 は と求まります.*1
そして,それぞれの場合に対して を求めると,ともに自然数となるものは と求まります.
「ごにょごにょ」が多いので,もっとスッキリとした解答があるのかもしれません.
「すべて求めよ」の振りで,答えが と …去年の素数の問題の答えもこれでしたね.たまたま…でしょうか?(笑)
2017/03/01 追記
上では 2次不等式の解として は不適としましたが,そもそも が存在する否かで適さないことが示せましたね.は自然数なので.であり,のときには より となってしまいます.
*1:2017/2/26追記:分母を払うとき,不等号の向きに注意する必要がありました.のときのみ分母が負になってしまいますが,単純に代入すれば不等式自体が成立しないとなって除外されます.