みをつくしのひとりよがり

2022/08/10にブログ名を変えました.仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

「小学校6年生の算数」とはいっても・・・その1

「メインは、高校の数学と物理からの話になる」と書いてから、もうひと月になりました。

で、最初のネタは「小学生の算数」です。(笑)

 

問題

ある店で買い物をすると、金額に応じて 3点と 5点のコインがもらえます。A君は 3点と 5点のコインが合計 100枚たまったので、ある景品 1個と交換してもらうことにしました。もっている 3点のコインだけをすべて使って交換しようとすると 5点分あまり、5点のコインだけをすべて使って交換しようとすると 7点分足りません。

次の問いに答えなさい。

  1. 景品は何点で交換してもらえますか。
  2. その景品の点数ぴったりで交換することができる 3点と 5点のコインの枚数の組み合わせ方は何通りですか。

 

まずは、小学生気分で。

景品 1個の点数を「基準」にして「5点あまる」「7点足りない」と問題は書かれていますが、「3点のコイン全部」と「5点のコイン全部」の差を考えると12点になることがわかります。そして、これはちょうど 3点のコイン 4枚分になっています。ということは、残りの 96枚のコインをうまく分け分けすれば、「3点のコインだけ」と「 5点のコインだけ」で同じ点数にできることがわかります*1

ところで、3点のコインだけと 5点のコインだけで同じ点数にすると言われると、「15点」という数字を思いつく人がいるでしょう。この「15点の同点」をつくるには、3点のコイン× 5枚と 5点のコイン× 3枚の合計 8枚のコインを使うことになります。

そして、これ以外に同点をつくる組合せはないのです。もう少し正確に言えば、この組合せを 2セット、3セット・・・と積み重ねたものしかないということです。

長くなりましたが、合計 96枚のコインの中に、1セット 8枚のセットがいくつあるかを考えれば、96÷ 8=12セットということがわかります。このときの点数は、15点× 12セット=180点ということになります。これは 5点のコイン全部の点数になっているので、景品 1個の点数は「足りない 7点」を加えて 187点だということが求められます。

 

中学生以上になれば、連立方程式でさっと式を立てて、あっという間に解いてしまいますね。たまには、こういう泥臭い考え方は数字の感覚を磨くのにいい問題だと思います。当然、小問 2が本丸になるのですが、それは次回にします。

*1:差の12点分になっている3点のコイン4枚を取り除けば同点になる。