みをつくしのひとりよがり

2022/08/10にブログ名を変えました.仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

2015年センター試験数学の印象~数IA~

すでに,Yahooニュースでは「数2Bが難しすぎる」というコメントも出ていて,「いったいどんな問題が出たのか?問題自体の難易度なのか,量の問題なのか?」と気になっていました.そこで,一通り解いてみました.新課程用の問題を解きましたが,古い人間なので統計の問題はひとまずすっ飛ばしました(苦笑).

 

数学IA

第1問

これは無難というか,いたってシンプルですし教科書問題ですね.

 

第2問

[1]は,命題の問題というよりは,集合の問題ですね.(2)のp1,p2,q1,q2の集合をきっちり書き出せれば正解する問題です.

[2]は,外接円の半径:Rに対する問題を計算で求めようとするとはまってしまいそうです.正弦定理から

 AP/sin∠BCA=2R

となるので,APの長さの最大・最小を考えることになります.

点と直線の距離が最小になるのはどういうときだったか?そして,そのときの「直径」はどこなのか?に気づくと,最小値は単なる割り算です.最大値についても,実は∠ADB=30度であることに気づくと,簡単な計算で求められます.

 

第4問

これ,意外と面倒な感じです.わたしはとりあえず隣り合わないように「文字」を並べることを考えました.たとえば,以下のような感じです.

  1. ABABA
  2. ABABC
  3. ABACB
  4. ABACA
  5. ABCAB
  6. ABCAC
  7. ABCBA
  8. ABCBC

これら以外は,単に,AとBが入れ替わっただけ,BとCが入れ替わっただけといったもので,並び方としては同じ並びになります.(例:ABABCとBCBCAは同じ並びになる)そして,これらの並びについて,A~Cに対応する色の選び方が6とおりずつあるので,塗り方の総数は,8×6=48とおりとなります.

以下,上の並びで左右対称なものや文字が2種しかないもの,文字が1度しか登場しないものを選ぶなどして,その個数を数え上げていきます.もっといい数え方があるかもしれません.

 

第5問

素因数分解の問題ですねえ.とページをめくったら,不定方程式が出てきたのでびっくりしました.つい先日,不定方程式の解き方を記しましたが,そんな解き方をしていると時間が足りません.たとえば,126=121+5=11×11+5に注目して,(文字は見づらいので大文字で表します)

 (11×11+5)K-11L=1

 11(11K-L)=1-5K

と変形して,右辺が11の倍数になるKの値を考えます.回答欄が1桁の数になっているので,5の倍数から1を引いて「ゾロ目」になる数を考えればよいわけです.

 

第6問

冒頭の積は「方べきの定理」でもいいですし,円周角の性質から相似になる三角形を見つけて比を考える方法もあります(ページをめくると,そのままそれが書かれていますね).メネラウスの定理は,三角形を「世界一周して戻ってくる」イメージで覚えておくのがよいかと.

 

ここまで長くなったので,数IIBは分けて書くことにします.