みをつくしのひとりよがり

2022/08/10にブログ名を変えました.仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

指向性と嗜好性

いつから書いてなかったのかも,忘れてしまうぐらいになってしまいました.今日は,「一言言いたい」的なことをつらつらと.

秋の日は釣瓶落とし

といいますね.急に日が暮れるということで,夕刻の自転車事故が多くなる時期だそうです.
無灯火という法律違反がおもな原因だそうですが,無灯火でなくても危ないなと思うことが多々あります.その原因が「指向性」です.

LEDは指向性が強い

LED(Light Emitting Diode)は,電子のエネルギー準位のギャップを利用しています.組成(構成している元素)が異なる2つの半導体を電子が渡り歩くときに,エネルギーの崖というべき崖を落ちていきます.そのエネルギーギャップが光エネルギーとして放出される.という仕組みを利用しています.
半導体の組合せによって,エネルギーギャップ:Eの大きさは決まり
 E=h \nu

という式から,周波数(または波長)が一定の光が放出されることになります.そして,波長がそろうと,指向性(直進性)が強くなる傾向があります.光波の位相までそろえていくと,レーザーというもっと強い光になるわけです.

そもそも自転車のライトの目的は?

暗い夜道を走るため.ではなく,まわりに存在を知らせる.ことが主目的です.なので,いくら強い光を出していても,まわりに知られることがなければ意味がないのです.LEDは電球(フィラメント電球)よりも寿命が長いという利点もあるのでいいのですが,
 「まっすぐ前を向けるのではなく,斜め下向きに向けて地面に光を当てる」

ことが正しいのです.
逆に,水平に照らすのは対向車・人への妨害となり,自身が事故を受けることにもなりかねません.ピカピカ点滅したり,やたらと強い光を出すのが流行り(嗜好性)なようですが,実は残念なことになっていることが多いのです.

ということで,指向性の嗜好性による影響を思考してみました.