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理系男子の独り善がり

仕事や生活に役立ちそうな(実際に役立つかは別として)数学・物理ネタをつらつらと書いていこうと思ってます.

東大の総合科目(後期試験) 第1問A-4のやり直し

もう一度,問題文からきっちりと整理しておきたいと思います.ある意味,備忘録という感じですが.

 

問題文を読み返す

問題文を順に読み解いていきます.まずは,冒頭部分から

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ここでは,コストが確率的に変動するということが書かれています.商品単位あたりのコストがL or Hになるということです.Rは確率なので0から1の間の値をとり,コストLとHにはL<Hの関係があるということです.2a/3との大小関係は,必要に応じて考えることにしておきます.

 

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ここからややこしくなってきます.「観測」という言葉ですが,コストに対して用いられているところから「原材料の仕入れ値などから算出したコスト」ととらえ,「算出」という言葉に置き換えるのが一番わかりやすいのかな?と思いました.

他企業のコストを直接知ることはできないが,市場の状況(2種のコストの値やそれらをとりうる確率)は,知ることができますよ.ということを表しています.

そして,自分の企業でのコストがLやHであると算出した後で,生産量を決定しており,それらをqiLやqiHとおいているということになります.

 

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これは以前にも書いていたように,

「相手の企業の生産量は確率による「期待値」として知ることができる.その条件の下で,自分の企業でのコストも踏まえて,利潤を最大化する生産量を決める.」

ということになります.下線部は今回追加しています.

 

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こちらも以前に書いたように,生産量の期待値がどの企業でも変わらないことから,生産量の組も同じ値となって現れます.最後の比較は,とりあえず言われているとおりに比較することを考えます.

 

(A-1)のように,企業1の利潤を最大化する生産量を探る

ここは少し逆順で考えてみます.

  • 企業1の生産量は,(q1L, q1H)の組から「期待値」として与えられる.(観測した後の生産量は確定するが,観測する前では生産量も確率的になるから)
  • q1Lは,企業1のコストがLのとき利潤を最大化する生産量である.また,q1Hは企業1のコストがHのとき利潤を最大化する生産量である.
  • 企業1の利潤には,企業2の生産量もかかわっている.企業2の生産量は「期待値」:<q2>として知ることができる.

結果,q1LはLと<q2>から得られ,q1HはHと<q2>から得られる.そして,R・q1L+(1-R)・q1Hより,企業1の生産量の期待値:<q1>が与えられる.ことになります.

「期待値」と「場合分け」が入り乱れて出てくるので,整理がきちんとできないとカオスです.

 

さて,解答とその考察ですが・・・

河合塾さんの解答では,話の筋をだいぶ整理した形で書いてあるので,いきなりこのような回答を書くというのは無理があるかなあ?と思います.たとえば,書き出しのところは,わたし流だとこんな感じになります.

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・・・と以下LをHに置き換えた式が登場します.

 

次に,解答の終盤で「常に Q < a/bは成り立つ」という文章が現れ,そのことを示すための式変形がこの文章の前に登場します.唐突に現れている感じですが,これは商品の価格Pが常に正であること(排除される状況にはないこと)を示しています.どうせなら,そこまで書いておいて欲しいなあと・・・

 

で,ここで得られた結果は,q1Hについても調べた結果を含めて,以下のようになります.

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これがどのようなことを意味しているのか・・・,

1つ目の不等式は「コストが安い方が,より多く商品を生産できる」というようには解釈できるのかな?と思いました.

そして,2つ目の不等式からは

「商品のコストが画一的になる方が,生産量は安定する(振れ幅が小さくなる)」

ということが言えるかと思います.ちょっと自信ありません・・・

 

この(A-4)は問題の内容を理解するのが大変ですね.登場人物(変数)が多いのも拍車をかけていますね.東大に入るくらいの人は,さらっと読めるのか,過去に読んだことがあるということなんでしょうか?計算自体は分数の計算しかないんですけどね(笑)