地下鉄が走行中でもケータイがつながるようになり、スマホをいじってる人が以前よりも増えたように感じます。
周波数
ケータイといえば、最近のCMでは「プラチナバンド」「800MHz」といった言葉が宣伝文句に使われています。700MHz~900MHzの周波数帯を指す言葉で、「建物の後ろにも建物の中へも届きやすく」「アンテナが小型化できる」という特性から、このような呼ばれ方をしています。
高校物理では、波の性質から得られる次の関係式があります。
(:光の速さ、:周波数、:波長)
電磁波の速さは、光の速さ=約30万[km/s]=3.0×10^8[m/s]です。すると、周波数から波長が求められます。プラチナバンド(800MHz)の波長を と表すことにすると、
となります。
波長とは?
波の山と山の間、谷と谷の間となる長さが波長です。物理的な用語で表現すれば、「同じ位相となる間の長さ」とも言えます。
山や谷になっている箇所は波が強く、節と呼ばれる箇所では波が弱く(ゼロ)になっています。もしこれがケータイの電波であったとすると、節の場所にいる人のケータイではアンテナが全く立たないということになります。
もしこんな状況に出会ったらどうすればいいでしょうか?近くの腹まで移動できればいいわけです。で、その距離はどれだけかと言われると・・・半波長分の1/4波長分の*1
37.5÷2=18.75[cm]
37.5÷4=9.375[cm]
たったこれだけです。逆の見方をすれば、空間上のある点から半径 18.75[cm]以内9[cm]程度以内には必ず電波の強い点があるということです。
医療機器への影響は?
タイトルにも書いたように、優先座席付近では電源を切るようにアナウンス(ステッカーや車内放送etc.)がされています。第2世代(2G)と呼ばれた機器による電磁波が強かったということがありましたが、最近のケータイではそれほどまででもないという結果(総務省の試験などにより)が出ています。
LTE携帯もペースメーカーに影響なし 総務省が調査結果発表 - ITmedia ニュース
これだけ電磁波に満ち溢れた環境になっている以上、医療機器側も外部の電磁波に対する対処も施しているように思います。ただ、密着させるような使用は控えるべきだと思います。
*1:何を勘違いしたのか、半波長だとまた節になってしまいますね。苦笑